第52章 クソと犬、末永く

「あなたがC&Mグループの社長、宮本さんですか?」

山田悠子は、まさか自分が宮本陽叶に遭遇できるとは思ってもみなかった。これぞまさに、棚から牡丹餅だ。

彼女の目元はさらに赤くなり、涙が今にも零れ落ちそうに揺れ、睫毛を濡らすその様は、いかにも清楚で可憐に見えた。

「わ、私、山田悠子と申します。以前、祐衣さんと少し誤解がありまして……和解したくて参りました」

そう言いながら、山田悠子は怯えたように福田祐衣をチラリと見やり、ついにその瞳から涙を一滴、零してみせた。

「祐衣さんに、許していただきたくて……」

福田祐衣は内心、開いた口が塞がらなかった。

彼女はわずか〇・〇一秒で、山田悠子...

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